昨年末に久しぶりに1人で映画館に行き、映画を観てきました。
その映画は90年台に活躍したOASISというロックバンドのドキュメンタリー映画「SUPERSONIC」です。
私にとってOASISはとても思い入れのあるバンド。
(といっても後追い世代ですが‥)
今回は映画の感想を書いていきます。(ちょっとネタバレ有りです)
OASISとはどんなバンド??
90年台〜2000年台の英国における最大のバンド。
94年のデビューから一気に2年ちょいでトップに登りつめていきます。
メインとなるメンバーは兄ノエル・ギャラガー(Gt&Vo)と弟リアム・ギャラガー(Vo)のギャラガー兄弟。
音楽性はビートルズ、ストーンズ、セックス・ピストルズ等の歴代のブリティッシュ・ロックのいいとこ取りしたような音で、美しいメロディの曲から、壮大な雰囲気の曲、荒々しいくパンキッシュなもの、サイケデリック調もあったりと幅広いですが、どの曲もポップで非常に聴きやすいです。
このあたりは、メインソングライターのノエル・ギャラガーの才能の凄さ。
(NMEから2012年に「神がかり的天才」(Godlike Genius)の賞を受賞)
そして、そんな抜群のメロディに弟リアムの荒々しくも透明感のあるヴォーカルがのり、OASISの音となります。
(後期は声が出なくなっていましたが、初期のリアムのヴォーカルはこちらも本当に神懸っています)
ただ、音楽面だけでなくその素行も良くも悪くも注目度が高く、連日ゴシップを賑わせていました。
リアムがライブでドラッグを吸って、ライブパフォーマンスはグチャグチャ。それにノエルがキレてライブ中に喧嘩してその後一時脱退。
当時、ライバル関係だったBLURに「エイズにかかって死ねばいい」と発言。
その他にもパパラッチに頭突きをしたり、飛行機で暴れて航空会社から永久に搭乗拒否を受けたり、ホテルからの出禁やフェリーの中でも暴れて強制送還等など。
書いたらキリありませんが、まさに「Rock and Roll」を地で行くバンドでした。
映画のレビュー
率直な感想としてはめっちゃ良かったです。
もちろんOASISの熱烈なファンとしての感想です。
しかし、UKロック好きな方や音楽好きな方でも楽しめる内容(アンチOASISの人はもちろん別)ですし、OASISの音楽は好きだけどどんなバンドなのかよく知らないという若い年代の方にもおすすめできる映画です。
内容は、デビュー前から1996年のOASIS史上最大25万人の観客を動員し、間違いなく音楽シーンの歴史の一つとなった伝説のネブワースライブまでのOASISの絶頂期。
OASISファンであればほとんど知っているような出来事を、当時の映像やギャラガー兄弟を中心とした関係者の語りで展開されていきます。
年齢的に90年代の音楽は後追い世代になり、OASISデビューからの勢いというか熱量というものは本や雑誌、インターネットの文章もしくは、当時のライブ映像を見るくらいでしか知ることはありませんでした。
しかし、この映画でライブ時の映像はもちろん、それ以外の映像、ノエル、リアム、その他のバンドの関係者がそれぞれの口で語るエピソード、当時の英国でのテレビ報道や音楽番組、インタビューの様子等を見て、当時の空気感を少しでも感じることが出来た120分でした。
いやー、90年代のイギリスの音楽シーンってちょっと狂気というか‥狂っていて、お祭りみたいな時代ですねー。
羨ましいです。。
(その辺の事は下の2010年公開映画「アップサイド・ダウン:クリエイションレコーズ・ストーリー」の方が詳しく分かります)
特に印象に残っている映画の中身を幾つか挙げていきます。
「Talk Tonight」の誕生裏話。
これに関しては色々ありますが、どれも共通しているのは大失敗に終わったアメリカツアーでノエルが脱退中に書かれたというもの。
今回の映画の中では、脱退中ノエルはアメリカのファンの女性と一緒にいて、その女性に慰められ、バンドに復帰。
それで出来上がった曲が「Talk Tonight」というエピソード。
ノエルの過去のインタビューの映像で自分とリアムを猫と犬に例えた話も面白かったです。
自分は猫で、猫は1人でいても気にしない。
リアムは犬。いつもかまってかまって!遊んで!と言って、仲間が常に必要なんだとのこと。
まさに、OASISの解散からリアム→新バンドの「Beady Eye」結成、ノエルソロデビューという流れそのまんまですね。
また、レコーディングでリアムが歌を入れる時の話も、なんとなく語られるが「こいつら天才か?(笑)」と思わせるエピソード。
ノエルが1回曲を弾いて聴かせる。
その後、リアムが歌う。
ノエルが修正の指示。
そのままレコーディング本番で完璧に歌い上げ、一発終了で「サッカー観てきていい??」という感じ。
やっぱり、この兄弟は凄いです。
あとは、ブリットアワードの表彰式で舐めた態度を取り、お偉いさんから「お前らのキャリアは終わった」と言われたのに対し、「過去の奴に言われたくない。終わったかどうかは俺らが決める」と言い放った話や、ドラッグの事についてインタビューを受けた際に、周りにいた複数の記者に対して「お前もやっている、お前も、お前も、お前も!」とか言って問題になった話など。
日本ツアーの様子も出てきて、純粋に日本人として嬉しかったです。
仲の悪い兄弟として、有名ですがこの映画を通しては「兄弟愛」が伝わってきました。
お互いを貶し合っていますが、それぞれの才能を認め合い、家族という根っこの部分で繋がっている。
というか、ノエルはリアムのことを「あいつはイケメンでスタイルもよくて、服の着こなしも格好いい」とべた褒めに言うシーンがあって、笑いそうになりました。
「お前ら絶対大好きじゃん‥」
まとめ
ちょっとネタバレありと冒頭に書きましたが、盛大にネタバレしてしまいました。
映画のレビューって初めて書きましたが難しいですね。。。。
映画公開中は映画館がOASISの写真が飾られて、観る前のテンションを上げてくれます。
(全ての映画館かは分かりませんが‥)
音楽のドキュメンタリー映画ってファン向けのものが多いですが、これはOASISの事をよく知らない人にもおすすめできるくらい、映画としてよく出来上がっています。
是非、映画館で観ることをオススメする映画ですよー!
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